第1回車座会議「ヒントください」開催レポート

【第1回車座会議「ヒントください」開催レポート】2019.6.21 川添善行


190619film
記録映像はコチラからご覧いただけます(外部リンク)

人は人から学ぶ、ということがとても大切だと思っています。
6/19のGSデザイン会議の総会の後、「ヒントをください」が開催されました。
幹事の一人として、今回取り組みたかった課題は以下の3点です。

(1) 2005年に任意団体としてスタートしたGSデザイン会議は、すでに14年ほどの時間を過ごしたことになります。この過程で、非常に多くの成果を出してきたと思います。一方で、組織としては長命の類に入ると思いますので、一度、自分たちを見つめ、未来をきちんと考える必要があると思います。会員が、きちんと膝を突き合わせ、語り合うことから、もう一度、自分たちの未来を考えるべきだと思いました。

(2) 人に教えをこう、ということがだんだん難しくなっている気がしています。情報技術の発達は、深く語り合う機会を増やしているのでしょうか。世代や経験を超え、照れずに語りあうこと、誰かに素直に教えをこうこと、そういう場をつくることと、建築・土木・都市の中に人の居場所をつくることは、不可分なことではないでしょうか。

(3) 講演会とは、講演をすることですから、その主語は登壇する人です。「ヒントをください」の主語は、会場の参加者です。主語が入れ替わることで、主役を反転させ、新しい対話の場の
形式を作れないかと思いました。幸いにも、会場の参加者を含め、アクティブな議論が展開されました。

190619photo_01

防災景観論を全体のテーマとしましたが、冒頭、篠原代表から、道路と川の対比から、災害がいかに地域性を含んだ概念であるかということ、そして、日本の計画史を概観することで、将来の課題を明確に位置付ける話題提供がありました。内藤代表からは、景観法の後、景観を考えることがいかに重要で、それは設計論だけでなく、根源的には設計という行為そのものを相対化する視点であるという問題提起がなされました。
その後も、活発な意見交換が続き、景観論だけでなく、人生における挫折の意味など、広範なテーマの議論が行われました。

この企画は、今後、初回の改善点をふまえ、2回、3回と継続する予定です。今回、参加できなかった方にも、なんらかのかたちでフィードバックすると同時に、できるだけ多くの方にご参加いただけるような仕組みを考えていきたいと思います。

190619photo_02